がん免疫療法コラム

口唇がんの初期症状とは? 代表的な6つの治療方法を解説

がんは発生部位や進行度によってさまざまな症状が現れます。

今回は、口唇がんの初期症状を解説します。

どんな初期症状があるのかを知ることで、早期に病気を発見できるケースもあります。口唇がんで悩んでいる患者さんやそのご家族に向けて、代表的な6つの治療方法も併せて紹介しますので、ぜひ参考にご覧ください。

口唇がんとは?


まず、口唇がんとはどのようながんか概要を紹介します。

口唇がんとは、口腔がんの一つです。唇の表面にある扁平上皮細胞が変異して起こり、口の入り口付近、特に下唇に多く発生します。

また口唇がんは、50代以降の男性に起こりやすいと言われています。女性が口唇がんになるのはとても稀だと言われています。

口唇がんの主な要因

口唇がんの主な要因は、以下の通りです。

  • 喫煙
  • 過度なアルコール摂取
  • 不衛生な口内環境(口の中や歯の汚れ、舌や粘膜についた白苔、未治療の虫歯、口の中の乾燥)
  • 炎症(口内炎)
  • 紫外線 ※口唇がん特有のリスク
  • ヒトパピローマウイルスによる感染

など。

最大の危険因子は喫煙だと考えられており、罹患リスクが上がります。喫煙習慣がある方は、禁煙に取り組んでみましょう。

口唇がんの発生頻度

次に、口唇がんの発生頻度を紹介します。

口腔がんの発生頻度はがん全体の1〜3%で、そのうち口腔がんの発生頻度は1%程度です。国内で、一年に60人程度の計算となり、稀ながんとして知られています。

他の口腔がんの発生頻度は、以下の通りです。

がんの種類 発生頻度 概要
上歯肉がん 9.1% 上あごの歯肉に生じるがんで、稀な口腔がんの中でも更に稀だとされています。初期の段階では歯肉炎との鑑別が難しい場合も多く、治りにくい歯肉炎ではがんの可能性もあります。目立った外見的特長が少なく、見つけにくい部分で進行する傾向にあります。
下歯肉がん 14.5% 下の歯肉に生じるがんです。歯痛、歯や歯肉の違和感、歯の動揺などが生じることで、見つかることも多いそうです。
頬粘膜がん 9.0% ほっぺたの内側の粘膜にできるがんです。早期では自覚症状があまりありません。進行すると、しこりができて口が開けにくくなったり、しこりの部分を噛んでしまい出血したり、痛みを感じることがあります。
舌がん 54.2% 舌がんは口腔がんの中でも半数以上の割合を占めます。歯の詰め物や入れ歯の尖った部分が舌に当たるなど舌への慢性的な刺激や喫煙、アルコールが原因だと言われています。舌がんは、舌の両脇の部分にできることが多いという特徴があります。舌の裏側などの見えにくい場所にできることもあります。他の口腔癌と違い20代前後の若い人にも発生するのも特徴の一つです。舌癌は早い段階からリンパ節への転移が発生するため注意が必要です。
硬口蓋がん 3.0% 硬口蓋の腫れや痛みが特徴です。口腔内にしこりができ出血することもあります。進行すると、話すことや食べることに影響を及ぼします。
口腔低がん 8.9% 口腔底とは舌と歯肉の間のくぼんでいる部分です。早期ではあまり自覚症状がありません。進行すると、口腔底に潰瘍ができたり、出血がみられるようになり、痛みも生じます。
口唇がん 0.9% 口唇がんとは、口の入り口付近、特に下唇に多く発生するがんです。唇の表面にある扁平上皮細胞から発生することが一般的です。

口唇がんの初期症状


口唇がん特有の初期症状は、以下の通りです。

  • 唇の潰瘍や硬い塊
  • 唇の変色
  • 唇が腫れる、硬くなる

など。

また、口唇がんをはじめとした口腔がんは、初期に口内炎のように腫れることがあります。前がん病変が発生することもありますが、ほとんどの場合には痛みを感じることは少なく、自覚しづらい傾向にあります。

ですが、口腔内は体内と比べ、目視で確認できる部分です。普段から鏡などを使用し、口腔内をチェックする習慣をつけましょう。

より進行し他の組織に転移してしまうと、より治癒が難しくなります。気になる症状があったり、2週間以上続いたりする場合は、耳鼻咽喉科や口腔がんの診療を行っている歯科口腔外科など、医療機関の受診を推奨します。

痛みや異常を感じたら要注意!


痛みがあるということは、口唇がんが進行している可能性があるということです。

また、口腔内で出血をすることもあります。咀嚼や会話がしづらいなどの異変を感じたら、すぐに医療機関を受診してください。

口唇がんのステージ

続いては、口唇がんのステージを紹介します。口唇がんは、主に以下のステージに分類されます。

0期 リンパ節への転移がない上皮内がん
Ⅰ期(ステージ1) リンパ節への転移がなく、最大径2cm、深さ5mm以下のがん
Ⅱ期(ステージ2) がんと同じ側のリンパ節のみに3cm以下の転移が1個、最大径4cm以下、深さ10mm以上もしくは最大径4cm以上、深さ10mm以下のがん
Ⅲ期(ステージ3) がんと同じ側のリンパ節のみに6cm以下の転移が1個、最大径4cm以下、深さ10mm以上もしくは最大径4cm以上、深さ10mm以下のがん
Ⅳ期(ステージ4) Ⅲ期よりもがんの大きさや転移が拡大している

口唇がんの治療方法


口唇がんの主な治療法を紹介します。

治療法は、患者の方の希望や年齢、がんのステージ、などによっても変わります。進行スピードを遅くする目的で行う場合と、症状を和らげる目的で行う場合があります。

また、がんの治療は妊娠や出産に影響するため、将来子どもをもつことを希望している場合は事前に医師に相談することを推奨します。

手術療法

口唇がんの治療方法として、手術療法があります。口唇がんの手術療法では、広範囲局所切除術を行います。広範囲局所切除術は、初期の口唇がんに対し効果的だと言われており、中期、後期でも行うことがあります。

また、機能の維持のため再建手術を行うことがあります。手術療法は侵襲が大きく、合併症リスクがあることに注意しましょう。

放射線療法

口唇がんの治療方法として、放射線療法があります。口唇がんの放射線療法には、組織内照射と外部照射があります。

Ⅰ期では、場合によっては外照射療法を伴う内照射療法を行います。またⅡ期では、外照射療法と内照射療法のいずれかまたは両方を行います。

Ⅲ期、Ⅳ期では、場合によっては内照射療法を伴う手術と外照射療法を行いますが、放射線療法には副作用のリスクがあることに注意しましょう。

薬物療法

口唇がんの治療方法として、薬物療法があります。口唇がんの薬物療法は、Ⅲ期、Ⅳ期で手術の実施前または実施後に行うことが多いです。放射線療法と組み合わせることもあります。

また、薬物療法にも副作用リスクがありますので、注意しましょう。

免疫療法

口唇がんの治療方法として、免疫療法があります。口唇がんの免疫療法の概要や特徴について紹介します。

主な免疫療法として、免疫チェックポイント阻害薬と免疫細胞療法があります。免疫チェックポイント阻害薬による治療では、免疫細胞ががん細胞を攻撃する力を保つための薬を用います。T細胞やがん細胞のアンテナに作用し、免疫にブレーキがかかることを防ぐことができます。

免疫細胞療法にはさまざまな種類があり、重篤な副作用が少ないことが知られています。軽い発熱、発疹などが出る可能性はありますが、軽度なものですので心配はいりません。

また免疫細胞療法は、他の治療法と組み合わせることも可能です。

免疫細胞療法の一例を紹介します。

樹状細胞ワクチン療法 樹状細胞ワクチン療法とは、樹状細胞の働きを活かした免疫治療です。樹状細胞は、がんの目印を最初に体内で認識し、その情報をリンパ球に伝える役割を担っています。樹状細胞ワクチンを使うがんワクチン療法は、効果が証明されていない免疫療法で、保険診療は適応されません。
活性化Tリンパ球療法 Tリンパ球は、樹状細胞からの指示を受けて、がん細胞を攻撃します。

活性化Tリンパ球療法では、Tリンパ球を培養し増殖させ、さらに攻撃力を高めたものを体内に戻す治療法です。

アルファ・ベータT細胞療法 アルファ・ベータT細胞療法とは、自己免疫力を高めることでがんを小さくしたり、がんが大きくなるのを遅くしたりと、免疫機能が働きやすい環境を作ることを狙った治療法です。アルファ・ベータT細胞療法は、さまざまな医療機関で行われており、安全性も高いと言われています。
アルファ・ベータT細胞療法 ガンマ・デルタT細胞療法とは、ガンマ・デルタ型のT細胞受容体を持つT細胞を活性化したものを利用する治療法です。ガンマ・デルタT細胞は、より的確にがん細胞を見つけて攻撃する効果があります。
NK細胞療法 NK細胞療法とは、ナチュラルキラー細胞であるNK細胞を活用した治療法です。自然免疫と呼ばれるNK細胞を活用します。特殊なNK細胞培養培地を用いることで、効率的に高い細胞殺傷能力を持ったNK細胞の培養ができます。
6種複合免疫療法 6種複合免疫療法とは、免疫細胞を一度体外へ取り出し、活性化・増殖させて体内へ戻す療法です。役割が異なる6種類の免疫細胞が1つのチームとなって働くことで、高い効果が期待できます。

光免疫療法

口唇がんの治療方法として、光免疫療法があります。口唇がんの光免疫療法は、がん細胞だけに対し光に反応する物質を投与し、レーザーを照射してがん細胞を攻撃する治療です。体への負担が少ないことが知られています。

光免疫療法の主な副作用は、以下の通りです。

  • 出血
  • 舌や喉の腫れ、痛み
  • アレルギー反応

など。

6種複合免疫療法

まとめ


今回は、口唇がんの初期症状について解説しました。

口唇がんの初期症状は、唇の潰瘍や硬い塊ができることや唇の変色、唇が腫れたり硬くなることです。代表的な治療法には、手術療法、放射線療法、薬物療法、免疫療法、光免疫療法があります。口腔内に痛みを感じたり出血を発見したら、すぐに医療機関を受診することを推奨します。

福岡同仁クリニックは、今回紹介した免疫療法の一つである「6種複合免疫療法」を行っている施設です。

福岡同仁クリニックでは、厚生労働省の許可を受けた細胞培養施設にて、極めて高度な安全管理体制のもとで細胞培養の委託を受けています。

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