がん免疫療法コラム

がん終末期の経過・余命1ヶ月の症状や身体機能の低下の具体例とは?

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監修者 | 麻生 俊英

福岡同仁クリニック院長。医学博士。九州大学医学部卒業後、九州大学医学部付属病院、メルボルン王立こども病院、インドネシア国立ハラパンキタ心臓センター、北里大学胸部外科等を経て現職。
国際救援基礎研修(国際赤十字連盟)、コソボ難民救援(国際赤十字連盟、国際赤十字委員会)、トルコ地震被災者救援(日本赤十字)、東南アジアの移民に関するセミナ―(国際赤十字連盟)等において国際救援に従事。

末期がんで余命宣告をされた際、身体はどのような状態で、どのような症状が現れるのかをご存じでしょうか。がん終末期となる生存期間約1ヶ月から2ヶ月程前までは元気な時期を過ごすことが多いのですが、1ヶ月前を迎えると様々な症状が現れ始めます。せん妄や疲労感、息切れ、痛みなどが増加し、嚥下障害や呼吸に伴う喘鳴も現れることがあります。そして、これらの症状や病状の告知により、心の不安定さも増していきます。

今回は、余命1ヶ月以降、がん終末期の症状について具体例を踏まえてお伝えさせていただきます。

末期がんで余命1ヶ月~終末期の経過や症状について


末期がんで余命1ヶ月の宣告を受けた場合、身体の状態は急速に変化します。亡くなる約1ヶ月前には、食欲不振や倦怠感、呼吸困難感などの症状が出現し、これらの症状は日を追うごとに増強していく傾向があります。

多くの場合、がんが進行しても患者様の全身状態はしばらくの間保たれています。しかし、死亡が近づく約1ヶ月の間に、その全身状態が急速に低下するのが特徴的です。これは、がんの部位や組織の種類にかかわらず見られる現象で、末期がん患者様の臨床経過には一定の共通性や規則性が存在します。この共通性は、がんが進行するにつれてさらに顕著となる傾向にあり、終末期においては特に明瞭となります。

終末期における【月単位】の経過と症状


余命宣告を受けた際の患者様の身体的・心理的経過は、病状の進行度合いと深く関わっています。特に余命が約1ヶ月と診断された段階と、それを過ぎた後の1ヶ月では、その変化は顕著となります。

余命宣告を受けてから約1ヶ月までの間、多くの患者様は食事の量や水分摂取が徐々に減少していくことが確認されています。これは、がんの進行や腫瘍による通過障害、便秘、嘔吐、嘔気などが影響していると考えられます。また、これらの身体的な症状とともに、心因性の食欲不振も出現することが多いです。

そして、余命宣告から1ヶ月を過ぎると、身体のだるさが増してくることが多くの患者様で確認されています。これは、がんそのものの症状や治療、薬剤の副作用などが主な原因として挙げられます。特に動く度に息が上がるような状態となり、これがさらに不眠や不安、落ち込みなどの心理的症状を引き起こすことも少なくありません。

終末期における【週単位】の経過と症状


がんの進行や機能の衰退に伴い、飲み込む力が次第に弱くなることが多くの患者様で確認されます。この影響で食事量や水分摂取が減少し、体力や筋力の低下が急速に進行します。水分摂取の減少は、脱水状態を引き起こし、それがさらに心臓や腎臓の機能衰えと関連し、尿の量も減少するという状況となります。

また、生存期間が約1週間前頃を迎えると、身体機能の全般的な低下が見られ、患者様は長時間眠るようになります。この時期には、会話するエネルギーも限られ、患者様とのコミュニケーションは少なくなる傾向が強まります。

さらに、約2週間前には「せん妄」という症状が現れることがあります。せん妄は、身体的異常や薬物が原因で急激に発症する意識障害の一つです。主な症状としては、幻覚、妄想、見当識障害、気分の変動や落ち着かない状態などが挙げられます。その背後には、低酸素状態や代謝異常、薬物の影響などによって、脳からの神経伝達物質のバランスが崩れることが関係しています。

終末期における【数日から数時間】の経過と症状


宣告された期間までの数日~数時間では、患者様はウトウトと眠っている時間が増えるようになります。これは意識の低下を示すもので、苦痛も感じづらくなる一方で、音や声は最期まで聞こえていることが多いので、家族や介護者の声かけに反応することがあります。

また、気道に痰や唾液が溜まる「喘鳴」という症状が見られるようになります。これは筋力の衰えや、咽頭や喉頭の機能の低下により、唾液を適切に飲み込むことができなくなるためで、呼吸の度にゴロゴロとした音が発生します。さらに、胸郭の動きが小さくなり、下顎を使った「下顎呼吸」が見られるようになることもあります。

血液の酸素が不足すると、皮膚が青紫色になる「チアノーゼ」という症状が出現します。これは正常に呼吸を行えないために発生します。

そして、心臓の機能低下が進行すると、脈が触れにくくなるとともに、血圧も低下していきます。この状態は体の生命活動が弱まっていることを示しています。

まとめ


死が近付く事は患者様本人やご家族様にとってとてもつらい事です。中には「その様な事は考えたくない」と受け止められない方もいるかもしれません。経過には個人差や予期せぬ急変も大いにあります。これらの症状や機能の衰えは身体が死に向かっている事を意味します。そのため事前に知る事で心構えになり「それからどうするか?」など自分なりに考えやすくなります。

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【参考、引用文献】

死亡直前と看取りのエビデンス

一般病棟でもできる終末期がん患者の緩和ケア第3段

all_jpos-guideline-delirium.pdf (jpos-society.org)

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