がん免疫療法コラム

がんの再発と転移の違いとは? 治療方法や予防策について解説

がん治療は一度終了したからといって、完全に終わるわけではありません。すべてのがん種には、再発・転移のリスクが伴います。この記事では、がんの再発や転移の予防策、そして効果的な治療方法に関する情報をご提供します。本記事を通じて、がんとの戦いをより効果的に、そして希望を持って進められるようお手伝いいたします。

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がんの再発と転移とは?違いや概要を解説


がんの「再発」は、治療後にがんが再び現れたり進行したりする現象のことを言います。「転移」は、初期のがん部位とは異なる新たな場所でがん細胞が見つかることを意味し、再発の一種として捉えられています。

がんの再発とは?

がんの再発について深く探ると、そのメカニズムや特徴は多岐にわたります。たとえがんの初期治療が成功したように見えても、残存したがん細胞が再び活動を始める可能性があります。これは、手術時に完全に取り除けなかったがん細胞が再び増殖する場合や、放射線や薬物治療で縮小されたがんが再度大きくなる場合などを指します。また、体の別の場所に同じ種類のがんが現れるケースもあります。

血液がんやリンパがん、前立腺がんの場合には、「再発」ではなく「再燃」という用語が使われることもあります。この再燃は、一度は治まっていたがんが再び活性化する状態を指します。

がんの再発は以下の3つのパターンに分けられ、それぞれ治療方法も異なります。

局所再発

局所再発は、がんが最初に発見された場所またはその近くで再び現れる状態のことを指します。初期の治療でがん細胞を完全に除去しきれなかった場合や、がん細胞が近接した組織や器官に拡散してしまった場合に発生します。局所再発は、再発の初期段階であることが多く、早期に発見し対処することで、治療成功の見込みが高まります。

領域再発

領域再発とは、がんが初めに発生した場所の近く、特定のリンパ節や隣接する組織で再び見つかる状態のことを言います。これは、初期のがん細胞が周囲のリンパ系や組織に拡散し、そこで成長・増殖することが原因です。領域再発は、がんの進行が限局的であるため、早期の管理と治療により全身への広がりを防げる場合が多いのです。

遠隔(全身)再発

遠隔再発、または全身再発とは、がんが初発地点から遠く離れた異なる器官や組織で再び現れる状態のことです。これは、がん細胞が血液やリンパ液を介して他の体の部位へと拡散した結果発生します。遠隔再発は、がんの進行がさらに進んでいることを示しており、治療が複雑かつ挑戦的になることを意味します。

がんの転移とは?

がんの転移は、がん細胞が原点から移動し、体の別の場所で増殖する現象を指します。転移は、がん細胞が血液やリンパ液の流れを利用して広がることにより進行します。転移は、がんの再発の一形態であり、最初のがんの発生部位から離れた場所に新たながんが発生する状態を言います。

がんの転移は、リンパ節や肺、肝臓、脳、骨など、血流やリンパの流れが豊富な部位に見られやすいです。これらの組織は、がん細胞が栄養を得やすく、増殖しやすい環境を提供するため、転移がんの一般的なターゲットとなるのです。

転移したがんの特徴

がんの発症と進行はさまざまな現象が組み合わさる複雑なものです。がんが体内で最初に発生した場所を「原発巣」と呼び、この原発巣によって、がんの種類が特定され、それぞれ「肺がん」や「乳がん」などと名付けられます。

転移がんが発生した場合、その名称も原発巣をもとに付けられます。たとえば、肺がんの細胞が骨へ転移した場合、それは「肺がんの骨転移」と呼びます。これは、転移したがん細胞が原発巣でのがん細胞と同様の性質を持ち続けるためです。そのため、転移先での治療には、肺がんに効果のある薬剤が使用されます。

がんが再発・転移したときの治療方法


がんが再発や転移を起こした場合、がんがある程度進行していても再度根治できる可能性があります。

しかし、全身に転移してしまったケースや進行が著しい状況では、根治を目指すのではなく、がんの進行を抑制し、がんによる症状を和らげることが治療の主な目的となります。これは、患者さんの生活の質を維持し、痛みや不快な症状を緩和するための戦略です。

再発・転移したがんの治療において、初回の治療と同様の方法を選択することもあります。治療方法はいくつかの種類が存在します。まず「手術療法」は、がん組織を直接除去する方法です。次に「薬物療法」は、薬を使ってがん細胞の成長を抑制する治療方法です。そして「放射線療法」は、放射線を利用してがん細胞を破壊するアプローチです。

また、がん治療における重要な対症療法として「緩和ケア」があります。緩和ケアは、症状の管理、心理的サポート、生活の質の向上を目指しています。これは患者さんとその家族が経験する苦痛や不安を軽減する役割を果たします。

がんの再発・転移の予防策


がんの再発や転移を予防するためには、身体の免疫力を向上させることが不可欠です。高い免疫力はがん細胞と効果的に闘うことが可能にします。栄養バランスの良い食事、適切な運動、十分な睡眠などを通じて、日常生活の中で免疫力を高める努力を心がけましょう。また、定期的な検診も再発や転移の予防に効果的です。

食生活に気を配り、適度な運動をする

がんの再発予防には、毎日の食生活が非常に大切です。バランスの良い食事は体内の環境を整え、がん細胞の再発や転移を抑制します。以下に、特に注意すべきポイントについてご紹介します。

食物繊維豊富な食材の摂取

野菜や根菜、海藻、果物など、食物繊維が豊富に含まれる食材を日常的に摂取しましょう。これらの食材は体内の老廃物を排出しやすくする効果があり、消化器系の健康を維持することでがんのリスクを低減します。

肉の適量摂取

肉類はたんぱく質やビタミン、ミネラルの重要な源ですが、過度な摂取は避けましょう。肉類を摂取する際は、適量を心がけ、低脂肪の部位を選ぶことがおすすめです。

加工肉の摂取制限

加工肉は保存料や添加物が含まれることが多く、がんのリスクを高めるとされています。なるべく加工肉は避け、新鮮な肉や魚を選ぶようにしましょう。

適正体重の維持

適正体重の維持は、がん再発予防にとって重要です。特に、肥満はさまざまながんのリスクを高めると言われています。バランスの良い食事と適度な運動を行うことで、適正体重を維持しましょう。

適度な運動

適度な運動は体の免疫力を高め、がんの再発リスクを減らすことに期待できます。ウォーキングやジョギングなど、日常生活に取り入れやすい運動を継続的に行うことが推奨されています。

ストレスをためすぎない

ストレスは免疫力の低下を引き起こし、がんの再発リスクが増加すると言われています。がんの再発・転移予防には、ストレスの蓄積を避け、健康な体を維持することが非常に重要です。

規則正しい生活を心がけることは、基本的かつ効果的なストレスマネジメントです。習慣化された生活行動は、精神的な安定を保ちやすくなります。また、いらいらした時には深呼吸をすることで、心を落ち着かせましょう。

飲酒は、適度な量であればストレスの解消に良いとされていますが、過度の摂取は身体に負担をかけ、ストレスを増加させる原因になります。そのため、飲酒の量は適切にコントロールすることが大切です。

さらに、たばこは体への悪影響が多岐にわたるとされています。たばこに含まれる発がん物質や身体へのストレスの増加は、がんの再発リスクを高める可能性があります。そのため、ストレスマネジメントとがん再発予防の両方の観点から、禁煙は非常に効果的です。

定期検診を受ける

がんの再発は、初期段階では自覚症状が見られないことが多いです。このため、がんの早期発見・早期治療が非常に重要となります。再発防止のために、治療後も定期検診の受診をおすすめします。

免疫療法を受ける

がんの再発や転移を予防するには、免疫療法という治療方法があります。免疫療法は、体内の自然な免疫力を利用して、がん細胞と戦う力を増強するものです。具体的には、体内の免疫システムを活性化させ、がんの発生や増殖を防ぐとともに、既存のがん細胞を縮小させたり消失させたりすることを目指します。

免疫療法の特徴としては、副作用が比較的少ないことが挙げられます。また、全身に転移している可能性のあるがん細胞に対しても、効果的に攻撃できるとされています。免疫療法を利用することで、再発・転移のリスクを低減することが期待できるのです。再発や転移防止の一環として、免疫療法を検討しても良いでしょう。

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まとめ


本記事では、がんの再発や転移に関する情報と、それらを予防する方法に焦点を当てて解説しました。特に、がんの再発や転移を抑制するための生活習慣や免疫療法について詳しくご紹介しました。がんとの戦いは長期戦となることが多く、予防策の知識は非常に重要です。

今回ご紹介した免疫療法の一つに「6種複合免疫療法」というものがあります。6種複合免疫療法は、6種類の免疫細胞を最大限に活かしてがん細胞と闘う力を高めます。

福岡同仁クリニックでは、がんの再発・転移予防の治療方法として6種複合免疫療法を提供しています。がんの再発や転移防止のための取り組みは、がん患者さんの健康と長寿にとって不可欠です。

6種複合免疫療法についてさらに詳しく知りたい方はこちらよりご確認ください。

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