がん免疫療法コラム
大腸がんの残便感とは? その他要因による残便感や大腸がんの最新治療法についても解説
大腸がんの初期段階では、症状がほとんど現れないことが多いため、早期発見が難しいことが大きな課題と言えます。
しかし、進行するにつれて現れる症状の中に「残便感」があります。
残便感は、排便後に「まだ便が残っている」「すっきりしない」と感じることが特徴で、特に直腸がんでは顕著に見られる症状です。
これは腸内の通り道が狭くなり、便がスムーズに排出されなくなることが原因です。
今回の記事では、大腸がんにおける残便感や、残便感のその他の要因について解説します。
【がんの治療法としておすすめ「6種複合免疫療法」】
副作用が少なく、他の治療と併用できる!
6種複合免疫療法は、患者さま自身の免疫細胞を一度体外へ取り出し、活性化・増殖させて体内へ戻すことで、がんと闘う力を高める免疫療法です。
治療法は、採血と点滴だけの通院治療です。
6種複合免疫療法をおすすめする理由
- がん3大療法との併用が可能で、ほぼ全てのがんに対応する
- 副作用が少ないため、体への負担も小さい治療法である
- 入院が必要ないため、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができる
がん治療の選択肢の一つとして、6種複合免疫療法もぜひご検討ください。
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INDEX
大腸の構造
大腸は、消化管の最終部分を構成する器官で、水分の吸収や便の形成を担っています。 長さは約1.5メートルほどあり、以下のようにいくつかの部位に分かれ、それぞれ異なる役割を持っています。
部位 | 特徴と役割 | がんが発生した場合の主な症状 |
盲腸 | 小腸と大腸の接続部分。虫垂が付属し、免疫機能にも関与する。 | 初期は無症状が多いが、進行すると腹痛や消化不良が出ることがある。 |
上行結腸 | 右下腹部から上に向かう部分。水分の吸収が主な役割。 | 貧血・体重減少・下痢などが起こりやすい。 |
横行結腸 | お腹の上部を横に走る部分。便の水分調整を行う。 | 腹痛・便秘・腹部膨満感などが現れることがある。 |
下行結腸 | 左上から下へ向かう部分。便がより固形化される。 | 便の通過障害による便秘や血便が見られることがある。 |
S状結腸 | 直腸へと続く部分。便を一時的に溜める役割。 | 排便回数の増加・便の細化・腹痛などが起こる。 |
直腸 | 便を肛門へ送り出す部分。排便に重要な役割を持つ。 | 残便感・血便・便秘・下痢が交互に起こることがある。 |
肛門 | 体外へ便を排出する出口。 | 出血・痛み・肛門周囲の違和感が生じることがある。 |
大腸のどの部位にがんが発生するかによって、症状が異なるため、日常的な便の変化や違和感を見逃さないことが大切です。
大腸がんの症状と残便感
大腸がんは進行の程度や発生する部位によって症状が異なりますが、初期の段階ではほとんど自覚症状がないことが特徴です。
がんが大きくなるにつれて、さまざまな症状が現れます。
血便や下血 | 排便時に血が混じる、または便が黒っぽくなることがある。 |
便の形状の変化 | 便が細くなる、便秘や下痢が頻繁に起こる。 |
腹部の違和感 | 腹痛、膨満感、ガスが溜まりやすくなる。 |
全身症状 | 体重減少、貧血、倦怠感などが見られることがある。 |
大腸がんの中でも特に直腸がんでは「残便感」が特徴的な症状の一つです。
これは、がんが直腸にできることで腸の通り道が狭くなり、便がスムーズに排出されないために起こります。
実際には便が残っていなくても、「まだ出し切れていない」「すっきりしない」という感覚が続くことがあります。
また、がんによる腸の刺激や炎症が、排便反射を過敏にし、頻繁に便意を感じることもあります。
このため、排便回数が増えるにもかかわらず、毎回残便感が続くことが特徴的です。
残便感が続く場合は、痔や過敏性腸症候群などの良性疾患の可能性もありますが、早期の大腸がんのサインであることも考えられます。
残便感のその他の要因
残便感は大腸がんの症状の一つとして知られていますが、それ以外にもさまざまな要因によって引き起こされることがあります。
ここでは、大腸がん以外で考えられる残便感の要因について詳しく解説します。
便秘や下痢
便秘や下痢は、腸の機能が乱れることで起こる一般的な消化器症状ですが、これらが続くことで残便感を引き起こすことがあります。
便秘による残便感の原因
- 硬い便が腸内に留まり、完全に排出できない感覚が続く
- 排便時に力んでもスムーズに出せず、不完全な残便感が残る
- 腸の動きが低下し、便の滞留時間が長くなることで便意が続く
下痢による残便感の原因
- 腸の過剰な蠕動運動により、排便後も便意が続く
- 便が十分に形成されず、頻繁に排便してもすっきりしない
- 腸内の炎症や感染による刺激で、継続的な残便感を感じる
便秘や下痢は、食生活やストレス、腸内環境の変化などさまざまな要因で引き起こされます。
特に、便秘と下痢を繰り返す場合は過敏性腸症候群の可能性もあります。
直腸閉塞
直腸閉塞とは、直腸の一部が狭くなり、便の通過が妨げられる状態を指します。
これにより、強い残便感や排便困難が引き起こされ、進行すると腹部の張りや痛み、排便の異常が現れることがあります。
原因 | 特徴 |
腫瘍やポリープ | 大腸がんや良性ポリープが直腸内を塞ぎ、便の通過を妨げる。 |
炎症性疾患 | クローン病や潰瘍性大腸炎による慢性的な炎症が、腸の狭窄(きょうさく)を引き起こす。 |
手術後の癒着 | 過去の腹部手術によって腸同士が癒着し、直腸の動きが制限される。 |
便の固まり(糞塊) | 高齢者や便秘がちな人では、硬い便が直腸内で詰まり閉塞を引き起こす。 |
直腸閉塞の症状
- 強い残便感や排便困難
- 便が細くなる(鉛筆状便)
- 腹部膨満感や激しい腹痛
- 血便や黒っぽい便が見られることもある
直腸閉塞は放置すると腸閉塞や腸穿孔といった重篤な合併症を引き起こす可能性があるため、便通の異常が続く場合は早めに医療機関を受診しましょう。
直腸瘤
直腸瘤(ちょくちょうりゅう)とは、直腸の壁が弱くなり、膣や会陰(えいん)側に突出する病態を指します。
特に、出産経験のある女性や加齢による骨盤底の筋力低下が原因となることが多く、排便障害や残便感を引き起こします。
原因 | 特徴 |
出産による骨盤底の緩み | 分娩時に骨盤底の筋肉や支持組織が損傷し、直腸の壁が突出しやすくなる。 |
加齢による筋力低下 | 加齢とともに骨盤底の筋力が低下し、直腸瘤が進行することがある。 |
慢性的な便秘 | 便秘で強くいきむ習慣があると、直腸の壁に負担がかかり、膨らみやすくなる。 |
ホルモンバランスの変化 | 閉経後の女性はエストロゲンの減少により、組織の弾力が低下しやすい。 |
直腸瘤の主な症状
- 排便がスムーズにできず、何度もトイレに行く
- 排便時に肛門ではなく、膣側に違和感を感じることがある
- 指で会陰部を押さえると排便しやすくなる(直腸瘤の特徴的な症状)
- 残便感が続き、便秘や便の出にくさを感じる
軽度の場合は、食物繊維を多く摂る、適度な運動をする、便秘を防ぐといった生活習慣の改善が有効です。
しかし、症状が進行すると手術(直腸固定術など)が必要になることもあります。
過敏性腸症候群
過敏性腸症候群(IBS)は、腸に炎症や腫瘍などの異常がないにもかかわらず、慢性的な腹痛や便通異常を引き起こす疾患です。
便秘や下痢を繰り返したり、排便後もすっきりしない残便感を感じることが特徴で、ストレスや食生活の乱れが症状を悪化させる要因とされています。
タイプ | 特徴 |
下痢型 | 突然の腹痛とともに下痢が起こりやすい。緊張やストレスが引き金になることが多い。 |
便秘型 | 便が硬く、排便回数が減少し、残便感を伴うことが多い。 |
混合型 | 下痢と便秘を交互に繰り返し、腸の不安定な状態が続く。 |
ガス型 | 腹部膨満感やおならの増加が主な症状で、便通異常は少ない。 |
過敏性腸症候群の主な症状
- 排便後もすっきりしない残便感
- 便秘や下痢が続く、または交互に起こる
- お腹の張りやガスの増加
- ストレスの影響を受けやすく、精神的な負担を伴うことが多い
過敏性腸症候群の治療には、生活習慣の改善、ストレス管理、薬物療法などが用いられます。
食生活の見直しや、適度な運動、リラックスする時間を確保することが重要です。
大腸がんの治療と免疫療法
大腸がんの治療は、病期(ステージ)や患者さまの体調に応じて選択されます。
基本的には手術が第一選択となり、がんのある部分を切除することで根治を目指します。
早期の大腸がんであれば、内視鏡を用いた低侵襲な手術が可能ですが、進行した場合は開腹手術や腹腔鏡手術が必要になることがあります。
ステージ3以上では、手術後の再発を防ぐために化学療法が併用されることが一般的です。
また近年、免疫療法が大腸がんの治療選択肢の一つとして注目されています。
免疫療法は、患者さま自身の免疫システムを活性化させ、がん細胞を攻撃する治療法です。
特に、免疫チェックポイント阻害薬(オプジーボやキイトルーダなど)は、特定の遺伝子変異を持つ大腸がんに有効とされています。
メリット | 課題 |
副作用が比較的少なく、化学療法よりも身体への負担が軽い | 適応できる患者さまが限られる(遺伝子検査が必要) |
免疫システムを活用するため、持続的な効果が期待できる | 化学療法と比べると費用が高くなることがある |
他の治療と組み合わせることで、より効果を発揮する可能性がある | すべての大腸がん患者さまに有効ではない |
大腸がんの治療は日々進化しており、免疫療法の発展により、さらなる治療の選択肢が広がることが期待されています。
さらに、近年注目されている6種複合免疫療法は、6つの異なる免疫療法を組み合わせることで免疫システム全体を強化し、がん細胞への攻撃力をさらに高めます。
この治療法は、副作用がほとんどないため、化学療法や放射線療法と併用して体への負担を軽減しながら治療を進めることが可能です。
大腸がん患者さまにとって、新たな希望をもたらす治療法として期待されています。
以下、さらに詳しく解説します。
副作用が少ない6種複合免疫療法
「6種複合免疫療法」の特徴を3つ紹介します。
①がん3大療法との併用が可能で、ほぼ全てのがんに対応する
がん3大療法(外科手術/化学療法/放射線治療)との併用が可能で、一部(T細胞・NK細胞・NKT細胞型白血病/T細胞・NK細胞・NKT細胞型悪性リンパ腫)を除く、ほぼ全てのがんに対応します。
また、手術後に残ったがん細胞にも対応し、がん細胞増殖の抑制、再発・転移の予防にも効果的です。
②副作用が少ないため、体への負担も小さい治療法である
患者さまご自身の免疫細胞を使用するため、抗がん剤のような強い副作用がほとんどありません。
そのため、他のがん治療で治療継続は困難と判断された場合でも、6種複合免疫療法なら治療を継続できる可能性があります。
また、費用は治療ごとでのお支払いのため、医療費を一度にまとめて支払う必要もありません。
③入院が必要ないため、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができる
6種複合免疫療法は、採血によって取り出した免疫細胞を培養し、活性化させた後点滴で体内に戻すという治療法です。方法は、採血と点滴だけの通院治療です。
そのため、入院の必要がなく、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができます。
6種複合免疫療法の治療効果
以下は、6回(1クール)の治療を終えた患者さまの治療効果を紹介します。
A判定〜C判定の約79%の方は腫瘍の進行が抑制されたと評価し、さらにA判定〜B判定の約26%の方は腫瘍の減少が認められた状態となりました。
また、6種複合免疫療法の大きな特徴として、さまざまな部位のがんに対応できるという点があります。
以下、6種複合免疫療法で過去に治療したがんの一例です。ほぼ全てのがん種に対応しているため、以下に記載のないがん種や希少がんでも、治療可能です。
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