がん免疫療法コラム

がん患者でも働ける職場とは? 仕事を続けるメリットや新たな仕事の探し方を解説

がんの診断を受けて、今後のキャリアをどう進めるか悩んでいる方は多いでしょう。本記事では、がんを患っている中での就業の可能性や働き方に関する情報を詳しく紹介しています。がん患者が直面するであろう課題や、職場での配慮、そして患者自身が職場復帰や継続して働く際のポイントについても触れています。

がんでも働ける仕事・職場を見つける参考としてお役立てください。

がん・6種複合免疫療法

そもそもがん患者になっても働けるの?


がんになったからといって、必ずしも働けなくなるわけではありません。心身に過度な負担がなければ、その状態を維持しながら働くことは可能です。過去のイメージではがんは「不治の病」と捉えられがちでしたが、現代の医療技術の進歩により、多くのがん患者は「長く付き合う病気」として生活を続けています。

治療方法やサポートが充実してきた今、がんとの共生を選ぶことができる時代になったのです。そのため、「がんになったから働けない」とは限らないのです。心と体の状態を大切にしながら、それぞれのペースでの生活を模索しましょう。

がん治療中も可能な限り仕事を続けるメリット


がんと診断された際、仕事を断念する方は約3割と言われています。しかし、健康状態や体調を考慮しながら働き続けることには、多くのメリットが伴います。

まず、精神的にも安定感を保つ助けとなり、日常のリズムや人間関係を維持することができます。また、経済的な安定は治療に専念する上での心の支えともなり得ます。仕事を通じて新しい情報や交流を得ることは、がんとの闘病生活に新しい視点や希望をもたらすこともあるでしょう。

QOLが大幅に下がるのを防げる

がんと診断されると、人生の多くの面で大きな決断を迫られることが多いです。その中のひとつが、仕事を続けるべきかどうかという問題です。がんという病名を受け入れ、その治療に専念するためには、一時的に仕事を離れることも考えられます。しかし、仕事をやめることの影響は深刻です。

まず、給与収入が途絶えることにより、生活予算が圧迫されるリスクが高まります。がんの治療費は決して安くはなく、多額の医療費が突如として家計を圧迫することになるでしょう。その結果、節約の日々が続き、気持ちが沈みがちになることも。加えて、老後のためにと考えていた貯金が目減りしてしまうと、将来への不安がさらに増大することは容易に想像できます。

一方で、健康状態を良好に保ちつつ、仕事を続けることができれば、一定の給与収入を得ることができます。これにより、生活の質を大幅に下げることなく、安定した生計を維持することが可能となります。さらに、多くの企業では休職制度を設けており、たとえ一時的に仕事を離れることとなっても、その後の復職が保証されています。このような体制があれば、治療に専念する期間を設けつつ、未来に向けての安定した生活設計も見据えることができるでしょう。

参考:がん患者でも仕事を続けたほうがいい絶対的理由|東洋経済

病気のことばかり考えてしまうのを避けられる

仕事を持っていない状態、特にがんという病気と向き合う中で、時間的な余裕が生まれることは精神的に大きな負担となることがあります。空いた時間の中で、がんのことを過度に考えすぎてしまうリスクがあるからです。情報過多の現代において、いたずらな不安や根拠のない情報に心を奪われ、振り回されてしまうことも考えられます。さらに、日常の中で働き続ける周囲の人々を目の当たりにすることで、自分自身への劣等感が生まれ、ネガティブな感情に取り込まれる可能性があるのです。

それに対し、仕事を続けることで生活の中にリズムや一定の忙しさが生まれるため、がんのことばかりに気を取られる時間が減少します。仕事によっては、目標を達成した際の充実感や達成感を得られることもあり、これが心の支えとなることも少なくありません。仕事という存在は、単に収入を得る手段だけでなく、自分自身の存在意義や価値を再認識させ、前向きな気持ちを保つ助けとなることが多いのです。

参考:癌になってからも仕事を辞めずに、なるべく収入を落とさないようにする3つのステップ|がんメディカルサービス

寛解後に仕事量を元に戻すまでのハードルが下がる

がんの治療を終えた後の職場復帰は、想像以上に難しい場合があります。「もっと働きたい」という強い意志があっても、実際には思うように仕事を振ってもらえなかったり、以前のポジションでの働き方が難しくなったりすることも考えられます。また、職場の同僚や上司からの十分な理解を得られないことも、ハードルとして立ちはだかることがあります。

しかし、こうした状況と向き合う際に、完全に仕事を辞める選択をするよりも、可能な限りの範囲で仕事を続けることが、復職のハードルを下げる鍵となり得ます。仕事を続けることで、職場の人々との継続的なコミュニケーションが保たれ、互いの理解が深まる可能性が高まります。また、継続して業務に関わることで、自身のスキルや能力の維持・向上が期待でき、元のポジションへの復帰の道も開かれやすくなります。

がんでも働きやすい職場の条件


がんでも働きやすい職場とは、同僚や上司の理解が得られ、治療のための出勤調整が行いやすい職場です。以下に詳しく解説していきます。

通院のための休暇取得や出勤調整が可能

現代の働き方は、従来の固定的なものから大きく変わりつつあります。多様な働き手のニーズに合わせて、柔軟な勤務体系を取り入れる企業が増加している中、いくつかの推奨制度とその実態についてご紹介します。

まず、「有給休暇の取得しやすさ」は大きなポイントです。近年、有給の取得率が向上しており、企業も積極的に取得を促進する取り組みを行っています。次に、「テレワーク勤務」が可能な企業も増えてきました。新型コロナウイルスの影響もあり、在宅勤務の導入やシステム整備が進んでいます。

さらに、「フレックスタイム制度」を導入している企業も増加中です。これにより、労働者は自身の生活リズムや都合に合わせて、始業・終業の時間を選択することができます。最後に、「シフト制での休み希望が出せる」体制は、特にサービス業などで重宝されています。従業員が自身の予定や都合に合わせて、休日を選べるようになっています。

急な体調の変化を理解してもらえる

がんという病気は、突然の体調の変動を伴うことも少なくありません。そのため、がん患者が安心して職場で働き続けるためには、特定の環境や配慮が求められます。ここで、そのような働きやすい環境についていくつか紹介します。

まず、「業務の引き継ぎ体制が整っている」ことが重要です。万が一の際、急に体調が悪くなったときに、他のメンバーにスムーズに業務を引き継ぐことが可能であると、患者自身も安心して休むことができます。次に、「持ちつ持たれつの文化が根付いている」職場も働きやすいです。これは、日頃から互いのサポートや協力の精神が育まれており、一人ひとりの状況や都合を尊重しつつ、チーム全体で業務を遂行する文化を指します。

さらに、「上長の理解と協力」も欠かせません。体調の変動や治療の都合をきちんと理解し、柔軟な対応をしてくれる上長がいると、がん患者は大きな安心感を持ちながら働くことができます。

がん患者の雇用に関する国の取り組み


がんは現代社会の大きな課題となっており、治療後の復職が難しい現状が問題視されています。実際、今の時代、2人に1人ががんとなると言われており、これは企業の労働力確保の観点からも深刻な問題となっています。この背景を受け、国は企業に対してがん患者の雇用を後押しするためのガイドラインを発行しています。

具体的なガイドラインや支援制度についていくつか紹介いたします。

まず、「事業場における治療と職業生活の両立支援のためのガイドライン」は、復職を希望するがん患者が治療と仕事を両立できるように支援するためのものです。これには、業務の調整や休業制度、職場での配慮など、従業員と企業双方に向けた具体的な取り組みが示されています。

次に、「長期療養者就職支援事業」は、長期にわたり療養を必要とする者が安定した雇用を得るための支援を行う事業です。これには、職業訓練や職場の実習、雇用の斡旋など、多岐にわたるサポートが含まれています。

がんと診断された際の職場への伝え方


がんと診断された際、職場にどのように伝えたらよいのか悩む方も少なくありません。仕事を継続する場合、今後もお互いが働きやすくするためには、現状や今後のことについて詳しく伝える必要があります。

治療のスケジュールを上司へ報告

がんの診断を受けた際、治療方法やスケジュールを医師から案内されます。手術、抗がん剤治療、放射線治療それぞれに関して日程の取り決めが行われることになります。治療スケジュールが決まったら、速やかに会社の上司へ報告することが推奨されます。仕事を円滑に続けるためには、職場の理解や協力が欠かせません。黙って治療を進めるのではなく、上司や人事に正直に状況を伝えることで、信頼関係を築きやすくなり、業務の引き継ぎや将来の復職もスムーズに進行する可能性が高まります。

会社を休む期間や働き方の相談

会社へがんの治療を報告する際、就業規則に基づいて休職期間や条件を相談しましょう。いくつかの企業では、育児や介護と同様のがん治療の休暇制度が存在するかもしれません。休職と復職の手順、業務の内容や勤務時間の変更も確認することが重要です。会社の評価が下がることも覚悟の上、治療を受けつつも自らの役割や会社への貢献を再確認し、前向きに取り組むことが求められます。

職場への公表内容の決定

休職を検討する際、同僚や関係者への報告は必要ですが、病名の公表は控えめにした方が良いケースもあります。具体的な病名を伝えることは相手の心の負担となることや、社内で不利な立場になるリスクが考えられるため、「病気で入院が必要」という程度の情報提供が適切である場合も多いです。

しかし、信頼のおける同僚や上司がいれば、詳しく伝えることで精神的サポートを受けられるかもしれません。情報を共有する相手を選び、しっかり休養して、早期の職場復帰を目指すことが大切です。

不当に解雇されたと感じる場合は専門家へ相談を


労働者が解雇される理由として、「傷病等による労働能力の低下」「勤務成績の不良」「協調性の欠如」「規律違反行為」「経営上の必要性」が挙げられます。これらはそれぞれ「普通解雇」「懲戒解雇」「整理解雇」として区分されます。

しかし、がんなどで「傷病等による労働能力の低下」を理由に解雇する場合、企業側には教育や配置転換などの改善努力を行う義務が存在します。この義務が適切に果たされていない場合、解雇は不当とみなされることがあります。

また、たとえ合理的な理由があったとしても、解雇を通知する際には最低でも30日前の予告が必須です。この予告を怠った場合、30日分の平均賃金としての解雇予告手当の支払いが求められます。もし不当な解雇を受けたと感じる場合、労働組合や労働基準監督署への相談を検討しましょう。多くの機関が無料での相談を受け付けており、適切なアドバイスや支援を得ることができます。

がん患者の新たな仕事の探し方


がんと診断されて退職した後、治療や病状が落ち着いて「仕事に復帰したい」と考える方も多くいます。がん患者の新たな仕事の探し方についてご紹介します。

試用期間やトライアル制度のある求人へ応募する

試用期間やトライアル制度が導入されている職場は、新しく入社した従業員と企業との相性を確認する期間として機能します。特にがん患者のように体調が不安定な場合、この制度は双方のリスクを大きく軽減する要因となります。もし職場とがん患者との間にミスマッチが生じた場合、短期間のうちに契約を終了させることができるので、企業は人事上の負担を少なく抑えることができます。

一方、患者本人も長期的な負担やストレスから解放され、他の職場環境を探求することが可能となります。このような制度は、双方の期待や状況を明確にし、適切な対応を取るための大切な制度と言えるでしょう。

専門アドバイザーに相談する

職探しやキャリアのステップアップを考える際、エージェントやハローワークの活用は非常に有効です。エージェントは、個別のニーズやスキルに合わせて、最適な求人を紹介してくれます。また、転職市場の動向や業界の情報、企業の内情など、普段手に入りにくい情報を提供してくれることも。一方、ハローワークは国が運営する公的な機関であり、多種多様な職種の情報が揃っています。また、求職者のスキルアップのためのセミナーや相談窓口も提供しています。これらのサービスを活用することで、より効果的な職探しをすることが可能となり、自身のキャリア設計をサポートしてくれるでしょう。

実際に職場へ行ってみて雰囲気を知る

気になる求人を見つけた際、情報だけでは判断するのは難しいことがあります。特に、勤務地が自分の居住地や通勤圏内である場合、職場の実際の雰囲気や環境を直接確認することは非常に価値があります。文章や写真だけでは感じ取れない、実際の社員の様子や職場の雰囲気は、将来的な働きやすさやマッチングを判断する重要な要素となります。求人情報に興味を持ったら、ぜひ現地での下見を行い、実際の状況を確かめると良いでしょう。

がん・6種複合免疫療法

まとめ


本記事では、がんと診断されても働ける職場の特徴や、新たな仕事探しのポイントなどを解説しました。闘病中でも仕事を続けることで、経済的な心配が軽減されるでしょう。また、空いた時間が少なくなるため、がんについて考えすぎてしまう時間を減らせることにもなります。

がんには様々な治療法が存在します。がんと聞くと、入院治療が必要になるんじゃないかと考える方は多いのではないでしょうか。

近年、新たなアプローチとして「6種複合免疫療法」が注目を浴びています。従来の治療法に比べ、体への負担が少なく、持続的な効果が期待されています。特に6種複合免疫療法は、多角的なアプローチにより、がん細胞を効果的に攻撃することが可能とされています。

そして、負担が少ないという特性から、入院が不要で、通院での治療が可能という面も大きなメリットと言えます。そのため、治療を受けながらも仕事が続けやすいのです。

福岡同仁クリニックでは、この「6種複合免疫療法」を提供しています。最先端の医療技術と経験豊富なスタッフが患者様をサポートいたします。再発のリスクを低減するための治療方針やアフターケアにも力を入れており、がん治療を検討する際の選択肢として、ぜひ検討してみてください。

6種複合免疫療法についてさらに詳しく知りたい方はこちらよりご確認ください。

がん・6種複合免疫療法

お問い合わせ・資料請求はこちら

この情報をシェアする

よく読まれている記事