がん免疫療法コラム

免疫細胞療法の費用はいくら?相場・保険適用の有無・負担を軽くする方法をわかりやすく解説

「免疫細胞療法を検討したいけれど、費用がどのくらいかかるのか分からない」

「免疫細胞療法に保険は使えるの?」

免疫細胞療法を調べていて、こうした疑問を抱く方は多いのではないでしょうか。
免疫細胞療法は原則として保険がきかない自由診療のため、費用は決して安くありません。
だからこそ、相場や内訳、負担を軽くする方法を正しく知ったうえで検討することが大切です。

この記事では、免疫細胞療法の費用相場、保険適用の有無、医療費控除などの負担軽減策、そして具体的な費用の一例まで、わかりやすく解説します。

免疫細胞療法とは

 

自分の免疫細胞を増やして戻すがん治療

免疫細胞療法とは、患者さま自身の血液から免疫細胞を取り出し、体の外で活性化・増殖させてから点滴で体内に戻す、がん免疫療法の一種です。
自分の細胞を使うため副作用が少なく、体への負担を抑えながら、がんと闘う免疫の力を高めることを目指します。
NK細胞療法、樹状細胞ワクチン療法、アルファ・ベータT細胞療法、複数の免疫細胞を組み合わせる複合免疫療法など、使う細胞や方法によっていくつもの種類があります。

保険が使える免疫療法との違い

がん免疫療法には、大きく分けて、保険が使えるものと使えないものがあります。
オプジーボやキイトルーダに代表される「免疫チェックポイント阻害薬」は、国が有効性を認めた薬で、特定のがんに対して保険が適用されます。
一方、この記事で扱う「免疫細胞療法」は、多くの場合、保険のきかない自由診療として提供されています。
同じ「免疫療法」という言葉でも、費用の仕組みが異なるため、まずこの違いを押さえておくことが、費用を考えるうえでの出発点になります。

参考:特定非営利活動法人5-month免疫療法の費用はいくら?

免疫細胞療法の費用相場

 

1回あたり・1クールあたりの目安

自由診療の免疫細胞療法の費用は、治療法やクリニックによって幅がありますが、1回の治療あたり約27万〜38万円程度が相場とされています。
多くのクリニックでは6回の治療を1クールとしているため、1クールの総額は160万〜230万円ほどになるのが一般的です。
治療法全体で見ると、1クール100万円台から300万円近くまで、大きな幅があります。

参考:特定非営利活動法人5-month免疫療法の費用はいくら?

治療法の種類による費用の違い

費用は、使う細胞の種類や治療の設計によって変わります。
たとえば、がんの目印(抗原)を利用する樹状細胞ワクチン療法では、1クールの概算が350万円程度と案内している医療機関もあります。
一方、NK細胞療法やアルファ・ベータT細胞療法は、比較的これより抑えた価格帯で提供されていることが多く見られます。
複数の免疫細胞を同時に使う複合型の治療は、その中間から上の価格帯に位置することが一般的です。
同じ名前の治療でも、医療機関によって金額や含まれる内容が異なるため、必ず個別に確認しましょう。

治療費以外にかかる費用

見落としがちなのが、治療費本体以外の費用です。多くのクリニックでは、初診料・相談料のほか、治療前に必要な感染症検査(HIVや肝炎ウイルスなどの検査)の費用、細胞の培養にかかる初期費用、通院のための交通費などが別途かかります。
数千円から数万円程度のものが多いですが、積み重なると無視できない金額になるため、見積もりの際には「治療費以外に何がかかるか」も含めて確認することが大切です。

免疫細胞療法に健康保険は使える?

自由診療となる理由

免疫細胞療法の多くは、公的な健康保険が使えない「自由診療」です。
日本の保険制度では、大規模な臨床試験によって有効性と安全性が確認され、国に承認された治療だけが保険の対象になります。
免疫細胞療法は、研究段階で有効性が示唆されているものもある一方、保険適用の基準となる大規模な証明にはまだ至っていないため、自由診療として提供されているのが現状です。
自由診療では、治療費の全額が自己負担となります。

高額療養費制度は対象外

ここで注意したいのが「高額療養費制度」との関係です。
高額療養費制度は、1ヶ月の医療費の自己負担が一定額を超えたときに、超えた分が払い戻される公的制度ですが、対象となるのは保険診療の分だけです。
自由診療である免疫細胞療法には、この制度は使えません。「がん治療だから高額療養費が使えるはず」と思い込まないよう、注意が必要です。

費用負担を軽くする方法

医療費控除の対象にはなる

自由診療であっても、医師による診療・治療の対価として支払った費用は、確定申告の「医療費控除」の対象になる場合があります。
医療費控除とは、1年間(1月〜12月)に支払った医療費が一定額(一般に10万円)を超えた場合、超えた分を所得から差し引くことで、税金の負担を軽くできる制度です。
免疫細胞療法は治療費が高額になるため、控除による軽減効果も相対的に大きくなります。
領収書は必ず保管し、確定申告の際に忘れずに申請しましょう。
制度の詳細や自分が対象になるかは、税務署や税理士に確認すると確実です。

民間のがん保険は契約内容を確認

民間のがん保険や医療保険に加入している場合、契約内容によっては、自由診療の治療費に対して給付金が受け取れることがあります。
ただし、注意点もあります。
がん保険でよく耳にする「先進医療特約」は、国が指定した「先進医療」だけが対象であり、免疫細胞療法の多くはこの先進医療に含まれないため、特約の対象外となるのが一般的です。
一方、診断給付金(がんと診断されたら一時金が出るタイプ)や、自由診療をカバーする特約付きの保険であれば、治療費に充てられる可能性があります。
加入中の保険会社に、契約内容を直接確認してみましょう。

支払い方法(都度払いなど)を確認

1クール150万〜200万円といった金額を一括で支払うのは、決して軽い経済的負担ではありません。
クリニックによっては、治療1回ごとに支払う「都度払い」に対応しているところがあり、この場合、まとまったお金を一度に用意する必要がありません。
また、治療を途中で中止した場合の返金規定を設けている医療機関もあります。
契約前に、支払いのタイミング・方法・中止時の扱いを必ず確認しておくと、安心して治療にのぞめます。

免疫細胞療法を検討するときの費用チェックポイント

総額と内訳を必ず確認する

免疫細胞療法を検討する際は「1回いくらか」だけでなく「1クール終えると総額いくらになるか」「その金額に何が含まれ、何が別料金か」を必ず確認しましょう。
初診料、検査費、培養費、投与費、再診料など、内訳を書面で示してもらうと、後から「聞いていなかった費用」が発生するのを防げます。
誠実な医療機関ほど、費用について丁寧に説明してくれるものです。

費用と効果の説明に納得できるか

高額な治療だからこそ、費用に見合う説明があるかどうかも重要な判断材料です。
免疫細胞療法は自由診療であり、効果には個人差があります。
治療実績のデータを示してくれるか、効果が期待できるケース・できないケースを正直に説明してくれるか、標準治療との関係(併用できるかなど)を明確にしてくれるか。
これらに納得できてはじめて、費用を払う価値を判断できます。
説明を聞いたうえで、主治医やご家族と相談して決めることをおすすめします。

6種複合免疫療法の費用【具体例】

免疫細胞療法の費用の具体例として、福岡・熊本・横浜に院を構える同仁クリニックが提供する6種複合免疫療法の費用を紹介します。
実際の金額が公開されている治療の一例として、検討の目安にしてください。

治療の特徴

6種複合免疫療法は、患者さま自身の血液から取り出した6種類の免疫細胞(ヘルパーT細胞、キラーT細胞、NK細胞、NKT細胞、γδT細胞、樹状細胞)を、約3週間かけて一度に活性化・増殖させ、点滴で体内に戻す治療法です。
もとは1,000〜2,000万個だった細胞が20〜50億個にまで増えるとされています。
採血と点滴だけで受けられるため入院が不要で、自分の細胞を使うため副作用がほとんどないとされています。
一部の血液がんを除き、ほぼすべてのがん種に対応しています。

費用の内訳(CSC・BASIC)

6種複合免疫療法には2つのコースがあります。
がんの治療を目的とした「CSC」は、初回のみ必要な初期培養費が16,500円、治療費が1回324,500円で、6回(1クール)の合計は196万3,500円です。
一方、がんの予防や再発リスクの低減を目的とした「BASIC」は、1クール合計166万6,500円とされています。
先ほど紹介した相場(1クール160万〜230万円)と照らすと、CSCはがん治療用の複合型免疫療法として標準的な価格帯にあることが分かります。

参考:同仁がん免疫研究所6種複合免疫療法の治療費を解説

1回ごとの都度払いで一括負担がない

費用面で特徴的なのは、支払い方法です。
治療費は1治療ごと(採血時の前払い)の支払いとなっており、約200万円を一括で支払う必要はありません。
また、6種複合免疫療法は公的保険の対象外であり、がん保険の先進医療特約も適用されませんが、確定申告による医療費控除の対象になるとされています。
領収書を保管しておけば、税負担の軽減につなげられます。

参考:同仁がん免疫研究所6種複合免疫療法の効果は?

特徴①副作用が少なく、入院も不要

ご自身の細胞を使うため、抗がん剤のような強い副作用やアレルギーがほとんどない点が大きな特徴です。
治療は採血と点滴(1回20〜30分程度)のみで完結し、入院の必要がありません。
通院や訪問診療で受けられるため、仕事や家庭での生活を続けながら治療を続けられます。

特徴②標準治療との併用で相乗効果が期待できる

6種複合免疫療法は、手術・抗がん剤・放射線といった標準治療と併用できる点も特徴です。
手術後に残ったがん細胞への対応や、再発・転移の予防にも役立つとされています。
なお、一部の血液がん(T細胞・NK細胞・NKT細胞型の白血病/悪性リンパ腫)を除き、ほぼすべてのがん種に対応しております。

特徴③臨床データに基づく治療効果

同仁クリニックの調査(2020年6月〜2024年7月、380名対象)では、1クール(6回)を終えた患者さまの進行抑制率(がんが縮小〜変化なしと判定された割合)が約79%と報告されています。

「最新の治療について詳しく知りたい」「今の自分に合う免疫療法を相談したい」とお考えの方は、まず専門のスタッフに相談してみることをおすすめします。

免疫細胞療法の費用に関するよくある質問

Q.免疫細胞療法に健康保険は使えますか?

 免疫細胞療法の多くは、公的な健康保険が使えない自由診療で、治療費は全額自己負担となります。
日本の保険制度では、大規模な臨床試験で有効性と安全性が確認され国に承認された治療のみが保険の対象になるためです。
なお、同じ免疫療法でも、オプジーボやキイトルーダなどの免疫チェックポイント阻害薬は、特定のがんに対して保険が適用されます。

Q. 免疫細胞療法に高額療養費制度は使えますか?

使えません。高額療養費制度の対象となるのは保険診療の分だけで、自由診療である免疫細胞療法には適用されません。
「がん治療だから使えるはず」と思い込まないよう注意が必要です。

Q.免疫細胞療法は医療費控除の対象になりますか?

自由診療であっても、医師による診療・治療の対価として支払った費用は、確定申告の医療費控除の対象になる場合があります。
年間の医療費が一定額(一般に10万円)を超えた分を所得から差し引ける制度で、治療費が高額になる免疫細胞療法では軽減効果も相対的に大きくなります。
領収書は必ず保管し、対象になるかどうかは税務署や税理士に確認すると確実です。

Q.免疫細胞療法にがん保険の先進医療特約は使えますか?

先進医療特約は、国が指定した先進医療だけが対象です。
免疫細胞療法の多くは先進医療に含まれないため、特約の対象外となるのが一般的です。
ただし、診断給付金(がんと診断された際の一時金)や、自由診療をカバーする特約が付いた保険であれば、治療費に充てられる可能性があります。
加入中の保険会社に契約内容を直接確認してみてください。

Q.1クールの費用を一括で支払う必要がありますか?

クリニックによって異なります。
治療1回ごとに支払う「都度払い」に対応している医療機関であれば、まとまった資金を一度に用意する必要はありません。
契約前に、支払いのタイミングと方法、治療を途中で中止した場合の返金規定を確認しておくと安心です。

Q.治療費のほかにお金はかかりますか?

多くのクリニックでは、初診料・相談料、治療前の感染症検査(HIVや肝炎ウイルスなど)の費用、細胞の初期培養費、通院の交通費などが別途かかります。
1つひとつは数千円〜数万円程度でも積み重なるため、見積もりの際は「治療費以外に何がかかるか」まで含めて確認しましょう。

Q. 治療法によって費用はどのくらい違いますか?

使う細胞の種類や治療の設計によって幅があります。
樹状細胞ワクチン療法では1クール350万円程度と案内する医療機関もある一方、NK細胞療法やアルファ・ベータT細胞療法は比較的抑えた価格帯で提供されることが多く、複合型はその中間から上に位置するのが一般的です。
同じ名前の治療でも医療機関ごとに金額や含まれる内容が異なるため、必ず個別に確認してください。

Q.標準治療と併用する場合、費用はどうなりますか?

保険診療(標準治療)と自由診療は会計が別々になり、標準治療の分は通常どおり保険が適用されます。
ただし、併用の可否や進め方は病状によって異なるため、必ず主治医と相談したうえで検討してください。

Q.高額な費用を払う価値があるか、どう判断すればいいですか?

判断材料は金額そのものより「説明の中身」です。
治療実績のデータを示してくれるか、効果が期待できるケース・できないケースを正直に説明してくれるか、標準治療との関係を明確にしてくれるか。
免疫細胞療法は自由診療であり効果には個人差があるため、これらに納得できてはじめて費用を払う価値を判断できます。
主治医やご家族とも相談して決めることをおすすめします。

主治医や専門家に相談して最適な選択を

免疫細胞療法は、多くの場合、保険のきかない自由診療であり、費用の相場は1回あたり約27万〜38万円、6回1クールで160万〜230万円ほどです。
高額療養費制度は使えませんが、医療費控除の対象になる場合があり、民間保険の契約内容によっては給付金を受けられることもあります。
具体例として紹介した6種複合免疫療法では、がん治療用のCSCコースが1クール合計196万3,500円で、1回ごとの都度払いが可能とされています。

大切なのは、金額の大小だけで判断せず、総額と内訳、効果の説明、支払い方法まで確認したうえで、納得して選ぶことです。
費用の不安は、正確な情報を集めることで小さくできます。
気になる治療があれば、まず資料請求や問い合わせで詳しい説明を受け、主治医やご家族とも相談しながら、自分に合った選択をしていきましょう。

お問い合わせ・資料請求はこちら

この情報をシェアする

よく読まれている記事