がん免疫療法コラム

舌癌のステージ3とは?余命や生存率・症状・治療法をわかりやすく解説

舌癌のステージ3は、がんが舌である程度大きくなっている、あるいは首のリンパ節に転移がみられるものの、他の臓器への遠隔転移はまだ認められない状態です。

この段階では、根治を目指した手術や放射線治療、薬物療法などを組み合わせた集学的治療が必要となります。

今回の記事では、舌癌ステージ3の特徴や症状、治療法、生存率などについて詳しく解説します。

【がんの治療法としておすすめ「6種複合免疫療法」

副作用が少なく、他の治療と併用できる!


6種複合免疫療法は、患者さま自身の免疫細胞を一度体外へ取り出し、活性化・増殖させて体内へ戻すことで、がんと闘う力を高める免疫療法です。

治療法は、採血と点滴だけの通院治療です。

6種複合免疫療法をおすすめする理由

  • がん3大療法との併用が可能で、ほぼ全てのがんに対応する
  • 副作用が少ないため、体への負担も小さい治療法である
  • 入院が必要ないため、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができる

がん治療の選択肢の一つとして、6種複合免疫療法もぜひご検討ください。

今すぐ詳細を知りたい方は、以下よりお問い合わせください。

がん・6種複合免疫療法

舌癌のステージ3とは?

舌癌(ぜつがん)は、がんの進行度によってステージ(病期)が分類されます。

そのうちステージ3(Ⅲ期)は、がんがある程度進行している段階で、腫瘍の大きさやリンパ節転移の有無によって判定されます。

UICC(国際対がん連合)の第8版TNM分類(2017〜)では、次のいずれかに該当する場合がステージⅢとされています。

  • T3N0M0:腫瘍の大きさが4cmを超える、または深さが10mm以上で、リンパ節転移がない場合
  • T1〜T3N1M0:腫瘍が4cm以下でも、同じ側のリンパ節に3cm以下の転移がある場合

いずれも、遠隔転移(M0)は認められません。

この段階では、腫瘍が大きくなることで舌の動きや発音、飲み込み(嚥下)機能に影響が出ることがあります。また、リンパ節転移を伴う場合は再発リスクが高まるため、治療では手術に加えて放射線療法や薬物療法を組み合わせる「集学的治療」が選択されることも多いです。

治療後には、舌の機能回復や生活の質(QOL)を保つためのリハビリやサポートも重要です。

舌癌ステージ3の症状

舌癌ステージ3の症状

舌癌がステージ3まで進行すると、腫瘍が舌だけでなく周囲の組織やリンパ節にも広がり、日常生活に支障をきたすことがあります。

ここでは、舌癌ステージ3でみられやすい具体的な症状について解説します。

舌の症状:痛みや違和感

舌癌が進行すると、舌に慢性的な痛みやヒリヒリとした刺激感が現れることがあります。痛みは特に食事中や会話中に強く感じることがあり、「歯が当たって痛い」「熱いものや酸味のある食べ物でしみる」などの違和感として自覚されることもあります。症状は舌の片側だけに起こる場合が多く、はじめは「何となく変だ」と感じる程度から始まるケースもあります。

舌の症状:腫れや硬さ

がんの進行に伴い、舌の一部に腫れやしこりのような硬さが出てくることがあります。このような変化により、「舌の動きが悪くなる」「口の中で舌が邪魔になる」といった違和感が生じることもあります。腫れが大きくなると、鏡で見てもわかるほどのふくらみが確認できる場合もあります。

舌の症状:潰瘍や出血

舌に治りにくい潰瘍(ただれ)ができたり、出血しやすくなるのも舌癌の特徴のひとつです。特に、2週間以上治らない口内炎のような症状がある場合は、自己判断せず早めに医療機関を受診しましょう。痛みを伴わない場合もあるため、出血やただれに気づいたら放置せず医師に相談することが大切です。

食事や会話に関する症状:嚥下困難

舌の機能が低下すると、食べ物をうまく飲み込めなくなる「嚥下障害(えんげしょうがい)」が現れることがあります。食事中にむせやすくなったり、食べ物が口の中に残る感覚があったりする場合は、舌の動きの低下が原因の可能性があります。進行すると、柔らかい食べ物であっても飲み込みにくくなることがあり、誤嚥(食べ物が気道に入ること)を防ぐためにも注意が必要です。

食事や会話に関する症状:発話困難

舌は言葉を発する際に重要な役割を果たしています。舌癌が進行すると、発音が不明瞭になったり、言葉が出しづらくなる(構音障害)ことがあります。特に「さ行」「た行」など、舌先を使う音が発音しにくくなり、会話がしづらく感じることがあります。

リンパ節の症状:リンパ節の腫れや硬さ

舌癌が頸部(けいぶ)のリンパ節に転移している場合、首の横やあごの下に硬いしこりのような腫れがみられることがあります。このしこりは通常、押しても痛みがなく、動かないのが特徴です。風邪などの一時的なリンパの腫れとは異なり、数週間以上持続する場合は注意が必要です。

その他の症状

舌癌の進行に伴い、以下のような全身症状や付随する不調が現れることがあります。

  • 口臭の変化(潰瘍や壊死部分があると、においが強くなる傾向)
  • 口の開けにくさ(腫瘍や筋肉の緊張により、口を大きく開けづらくなる)
  • 体重減少や倦怠感(痛みや嚥下障害による食事量の減少が要因)

これらの症状が複数組み合わさって現れることもあるため、「いつもと違う」と感じたら早めに医療機関を受診しましょう。

舌癌ステージ3の予後と生存率

予後・生存率

舌癌のステージ3は、がんがある程度進行している状態とされますが、適切な治療を受けることで病状をコントロールし、日常生活を送りながら治療を継続することも可能です。

ここでは、予後に関する基本的な知識と、治療成績に影響する要素について解説します。

5年生存率の目安と注意点

舌癌ステージ3における5年生存率は、全体としておよそ50〜60%と報告されています。ただし、この数値はあくまで統計的な目安であり、すべての患者さまに当てはまるわけではありません。

生存率は以下のような要因によって変動します。

  • がんの広がり具合(浸潤の深さやリンパ節転移の有無)
  • 選択される治療法や治療に対する反応
  • 患者さま自身の体力や合併症の有無

また、治療後の生活の質(QOL)や再発リスクも個々に異なるため、生存率の数値だけにとらわれず、主治医と相談しながら治療方針を決めることが大切です。

参考:大阪医科薬科大学病院 口腔癌

治療成績に影響する因子(年齢・全身状態・分子サブタイプ)

舌癌の治療結果には、がんの進行度だけでなく、患者さまの身体的・生物学的な要素も関係しています。

主な因子とその影響は次のとおりです。

因子 影響の内容
年齢 高齢になると体力や回復力の低下により、手術や抗がん剤治療の適応が制限されることがある。
全身状態(パフォーマンスステータス) 基礎疾患や体力は治療方針の決定に大きく影響する。全身状態が良好な方ほど、積極的な治療が可能。
分子サブタイプ 舌癌にも遺伝子レベルで異なる性質(分子サブタイプ)があり、治療効果や再発リスクに影響する。今後は個別化医療の進展によって、さらに適切な治療戦略が選択できると期待されている。

これらを総合的に評価したうえで、患者さまに最も適した治療計画が立てられます。大切なのは、数値や統計だけにとらわれず、患者さま自身の体と心の状態に向き合いながら、信頼できる医療チームとともに治療を進めていくことです。

舌癌ステージ3の再発・転移リスクとその対策

舌癌ステージ3では、がんがある程度進行していることから、治療後の再発や転移のリスクが一定程度あります。ただし、適切な治療と継続的な経過観察を行うことで、早期発見や進行の抑制が期待できます

舌癌の再発や転移は、主に次の経路で起こります。

  • 局所再発(舌や口腔内の同部位、またはその近くに再びがんが現れる)
  • リンパ節転移(頸部リンパ節にがん細胞が広がる)
  • 遠隔転移(肺や骨など、離れた臓器へ転移する)

特に術後1〜2年以内は再発リスクが比較的高い時期とされており、定期的なフォローアップが非常に重要です。

また、再発や転移を防ぐためには、日常生活や治療後の管理が欠かせません。

主な対策とそのポイントは以下のとおりです。

対策 解説
定期的に受診する 医師の指示に従い、診察・画像検査・血液検査を継続することで、再発の早期発見につながる。
口腔内をセルフチェックする 舌の動き・発音、口内の違和感、しこり・出血の有無など、日々の変化に注意する。
生活習慣を見直す 喫煙や過度の飲酒は再発リスクを高めるとされるため、禁煙・節酒を強く推奨。栄養・睡眠・ストレス管理も重要。
補助療法を検討する 症例によっては、術後に放射線療法や薬物療法を追加し、再発リスクを下げることがある。主治医と相談して判断する。

再発や転移に対して不安を感じるのは、自然なことです。不安を抱え込まずに、医療チームやがん相談支援センター、家族などに気持ちを共有しましょう。また、痛み・違和感・体調変化に気づいたときは、早めに医療機関へ相談することが安心につながります。

舌癌ステージ3の治療法

治療法

舌癌のステージ3では、がんがある程度進行しているため、複数の治療法を組み合わせる「集学的治療」が行われるのが一般的です。

ここでは主に実施される3つの治療法を紹介します。

舌癌の治療法:手術

舌癌ステージ3では、手術による腫瘍の切除が治療の中心となることが多いです。腫瘍の広がりに応じて、舌の一部または広範囲を切除し、がんを局所的に制御します。

手術法 適応 特徴
部分切除術 がんが舌の一部にとどまる場合 周囲の正常組織と一緒に切除し、舌の機能温存を図る
広範囲切除術(亜全摘・全摘) がんが広がっている場合 舌の大部分または全体の切除、再建手術やリハビリが必要になることもある
頸部リンパ節郭清 リンパ節転移がある場合 首のリンパ節を切除し、再発や転移リスクを下げる目的で行う

手術後には、発音や嚥下機能を回復させるためのリハビリや再建手術が行われることもあります。機能面の回復を支えるサポートも、治療の重要な一部です。

舌癌の治療法:放射線治療

放射線治療は、がん細胞を狙って破壊する局所治療で、手術と併用されることが多いです。がんの進行や手術の適応に応じて、次のような目的で行われます。

治療法 実施のタイミング・目的 特徴
術前照射 手術前に行い、腫瘍を小さくして切除しやすくする 腫瘍縮小により手術の成功率向上を期待
術後照射 手術後に行い、取り残しや再発リスクを抑える 局所制御を強化し、再発予防に有効
根治的照射 手術が困難な場合に放射線単独で行う 手術を行わずに根治を目指す選択肢

副作用として口内炎、味覚障害、口腔乾燥などが現れることがありますが、これらを緩和するためのケアも並行して行われます。

舌癌の治療法:薬物療法

薬物療法(化学療法・分子標的治療など)は、全身に広がる可能性のあるがん細胞を攻撃する治療法です。主な目的は以下のとおりです。

  • 手術や放射線と併用し、再発を抑える
  • がんが広範囲や遠隔転移がある場合に用いられる
  • 体力的に手術が難しい場合の選択肢となる

主な薬剤にはシスプラチンなどの抗がん剤や、分子標的薬などがあります。

ステージ3の舌癌での免疫療法

舌癌ステージ3の治療では、これまで手術・放射線治療・薬物療法といった三大療法が中心に行われてきました。これらの治療によって、多くの患者さまががんの進行を抑えながら日常生活を維持することが可能となっています。

一方で、再発や転移のリスクが高い症例や、体力的な理由で手術や化学療法が難しい方もいます。近年では、こうした方々に対しても、がんと共に生きる時間をより快適で前向きに過ごせるようにすることを目指した治療法として、免疫療法が注目を集めています。

その中でも、複数の免疫細胞を組み合わせてがんにアプローチする「6種複合免疫療法」は、進行がんや治療困難ながんに対しても効果が期待される新しい治療法の一つとして導入が進められています。

次に、この6種類の免疫細胞を活用した治療の仕組みや特徴について、詳しく紹介します。

6種複合免疫療法とは?

副作用が少ない6種複合免疫療法

6種複合免疫療法は、6種類の免疫細胞を活性化・増殖させてがん細胞を攻撃する治療法です。

6種類の免疫細胞は以下のとおりです。

  • 樹状細胞:がん細胞を認識し、他の免疫細胞にがん細胞の抗原を提示する。
  • ヘルパーT細胞:樹状細胞が提示した抗原を認識し、キラーT細胞やNK細胞を活性化させることで攻撃の指令を出す。
  • キラーT細胞:抗原をもとにがんを探し出し、攻撃する。
  • NK細胞:抗原を隠したがん細胞も探し出し、直接攻撃する。
  • NKT細胞:他の細胞を活性化し、免疫環境を改善して攻撃力を高める。活性化させた細胞が長期免疫記憶を獲得し、長期的にがんを攻撃できる。
  • ガンマデルタT細胞:指令を必要とせず他のT細胞とは全くちがう方法でがんを認識し攻撃する。

これらの免疫細胞が相互に作用することで、免疫システムが全体的に強化され、がんの進行を抑制します。

6種複合免疫療法は、がんの進行度や患者の体調に応じた治療計画が立てられるため、オーダーメイドの治療として注目されています。

6種複合免疫療法は患者さま自身の細胞を使用するため副作用が少ない治療法です。

また、化学療法や放射線療法などの標準的な治療と組み合わせることで治療効果を向上させることができます。

がん・6種複合免疫療法

副作用が少ない6種複合免疫療法

「6種複合免疫療法」の特徴を3つ紹介します。

①副作用が少なく、体への負担が小さい治療法である

患者さまご自身の免疫細胞を使用するため、抗がん剤のような強い副作用がほとんどありません。

そのため、他のがん治療で治療継続は困難と判断された場合でも、6種複合免疫療法なら治療を継続できる可能性があります。

②がん3大療法との併用が可能で、ほぼ全てのがんに対応する

がん3大療法(外科手術/化学療法/放射線治療)との併用が可能で、一部(T細胞・NK細胞・NKT細胞型白血病/T細胞・NK細胞・NKT細胞型悪性リンパ腫)を除く、ほぼ全てのがんに対応します。

また、手術後に残ったがん細胞にも対応し、がん細胞増殖の抑制、再発・転移の予防にも効果的です。

③入院が必要ないため、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができる

6種複合免疫療法は、採血と点滴だけの通院治療です。

そのため、入院の必要がなく、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができます。

6種複合免疫療法の治療効果

以下は、6回(1クール)の治療を終えた患者さまの治療効果です。

 

6種複合免疫療法・判定基準

6種複合免疫療法・進行抑制率

6種複合免疫療法・進行抑制率

 

A判定〜C判定の約79%の方は腫瘍の進行が抑制されたと評価し、さらにA判定〜B判定の約26%の方は腫瘍の減少が認められた状態となりました。

また、6種複合免疫療法の大きな特徴として、さまざまな部位のがんに対応できるという点があります。

以下、6種複合免疫療法で過去に治療したがんの一例です。ほぼ全てのがん種に対応しているため、以下に記載のないがん種や希少がんでも、治療可能です。

詳細は以下よりお問い合わせください。

がん・6種複合免疫療法

 

 

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