がん免疫療法コラム
胃がんにおける抗がん剤治療と副作用について解説
胃がん治療は、がんの進行度や患者さまの状態に応じた多岐にわたる選択肢が存在します。
その中でも、抗がん剤治療は手術が難しい場合や術後の再発予防において重要な役割を果たします。
本記事では、胃がんにおける抗がん剤治療の目的や効果、さらには副作用への対策について詳しく解説し、患者さまやそのご家族が治療をより理解しやすくなる情報を提供します。
【がんの治療法としておすすめ「6種複合免疫療法」】
副作用が少なく、他の治療と併用できる!
6種複合免疫療法は、患者さま自身の免疫細胞を一度体外へ取り出し、活性化・増殖させて体内へ戻すことで、がんと闘う力を高める免疫療法です。
治療法は、採血と点滴だけの通院治療です。
6種複合免疫療法をおすすめする理由
- がん3大療法との併用が可能で、ほぼ全てのがんに対応する
- 副作用が少ないため、体への負担も小さい治療法である
- 入院が必要ないため、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができる
がん治療の選択肢の一つとして、6種複合免疫療法もぜひご検討ください。
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INDEX
胃がんにおける抗がん剤の役割
胃がん治療において、抗がん剤はがんの進行を抑え、症状を緩和してくれます。
それにより、患者さまの大切な時間を少しでも長くしていただくための重要な治療法の一つです。
進行がんや再発がんでは、主に手術が難しい場合に使用されますが、術後の再発予防や術前の腫瘍縮小を目的とすることもあります。
胃がん治療の基本方針
胃がんの治療方針は、がんの進行度(ステージ)、患者さまの全身状態、がんの特性などを総合的に考慮して決定されます。
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ステージ | 治療法 |
早期胃がん(ステージ0~I) | 内視鏡治療や外科的手術が主な選択肢。 |
進行胃がん(ステージII~III) | 手術に加えて術後の再発予防を目的とした化学療法が行われる。 |
ステージIV・再発がん | 抗がん剤治療や免疫療法が中心。 |
手術
手術は、胃がん治療で根治を目指す最も重要な方法です。
特に、早期胃がんや進行胃がん(ステージI~III)で、がんを完全に切除できる場合に行われます。
手術の方法は、がんの進行度や位置に応じて以下の2つに分類されます。
治療 | 特徴 |
内視鏡的治療 | がんが粘膜内にとどまっている場合に適用され、体への負担が少ないのが特徴です。 |
外科的手術 | 外科的手術は、主に進行がんに対して行われ、胃の一部または全体を切除し、必要に応じてリンパ節や周囲の臓器の一部も切除します。 |
術後には再発リスクを軽減するため、補助的に化学療法が併用されることが一般的です。
放射線治療
放射線治療は、高エネルギーの放射線を用いてがん細胞を破壊し、腫瘍を縮小させる治療法です。
胃がんでは、進行がんや再発がん、または手術が困難な場合に、症状の緩和や治療効果の向上を目的として実施されることがあります。
特に、がんによる出血や痛みの軽減、腫瘍による圧迫症状の解消に効果的です。
化学療法と併用することで相乗効果が期待される場合もあり、「化学放射線療法」が選択されることがあります。
この療法は、腫瘍の進行を抑え、症状の改善を目指す治療法として活用されています。
治療は通常、体外から特定の部位に放射線を照射する方法で行われます。
副作用として、照射部位の皮膚炎、倦怠感、消化器症状などが生じることがありますが、適切なケアを行うことで軽減が可能です。
抗がん剤の役割
抗がん剤は、胃がん治療においてがん細胞の増殖を抑え、腫瘍を縮小させる重要な治療法です。その役割は、病期や治療の目的によって異なります。
- 早期胃がん
術後に再発リスクを減らすために抗がん剤を使用する「術後補助化学療法」が行われることがあります。
- 進行胃がん・再発胃がん
手術が難しい場合に抗がん剤治療が主な治療法となり、がんの進行を抑制しながら症状を緩和し、生活の質(QOL)の維持を目指します。
抗がん剤治療の目的:再発予防、進行がんの縮小、痛みの軽減
抗がん剤治療は、胃がん治療において多様な目的を持つ重要な治療法です。
その目的は、がんの進行状況や治療方針によって異なります。
以下のとおりです。
- 再発予防
手術後に残存する可能性のある微小ながん細胞を排除し、再発リスクを軽減することを目的とします。「術後補助化学療法」として実施され、特に進行胃がんで効果が認められています。
- 進行がんの縮小
手術が難しい場合や術前に腫瘍を小さくする目的で行われます。腫瘍を縮小することで、手術が可能になる場合や、がんの進行を抑制する効果が期待されます。
- 痛みの軽減
がんが進行している場合に、腫瘍を縮小することで圧迫や炎症を抑え、痛みを緩和します。これにより、患者さまの生活の質が向上します。
胃がんにおける抗がん剤の種類
胃がん治療に用いられる主な薬剤には、分子標的薬、免疫チェックポイント阻害薬などがあり、それぞれ異なる作用機序を持っています。
ここでは、これらの抗がん剤の種類ごとに詳しく解説します。
化学療法(単独療法や併用療法)
化学療法は、胃がん治療において重要な役割を担い、単独療法または複数の薬剤を組み合わせた併用療法として行われます。
- 単独療法
体力が低下している患者さまや副作用を抑える必要がある場合に適用されることが多く、特定の抗がん剤を使用してがん細胞の増殖を抑える方法です。
- 併用療法
複数の薬剤を組み合わせることで治療効果を高めることを目的とし、フルオロウラシル系とプラチナ製剤の組み合わせが一般的に使用されています。
併用療法は単独療法に比べて高い効果が期待されますが、副作用のリスクが増加する可能性があります。そのため、治療中は医療チームと密に連携し、支持療法や副作用管理を適切に行うことが重要です。
分子標的療法:分子標的薬(HER2、VEGF、EGFRなど)
分子標的療法は、がん細胞が持つ特定の分子やシグナル経路を標的にして治療するアプローチで、胃がん治療においても注目されています。
この療法の特徴は、正常細胞への影響を抑えつつ、がん細胞を選択的に攻撃する点です。
主な分子標的薬とその作用は以下のとおりです。
- HER2を標的とする薬剤
トラスツズマブ(ハーセプチン)は、HER2陽性胃がんの治療に使用され、がん細胞の成長を抑制します。化学療法と併用することで治療効果が向上します。
- VEGF-2を標的とする薬剤
ラムシルマブは、血管内皮増殖因子(VEGF-2)を抑制し、腫瘍への血液供給を遮断することで、がんの増殖を抑えます。
免疫チェックポイント阻害薬
免疫チェックポイント阻害薬は、がん細胞が免疫系の攻撃を回避する仕組みを解除し、患者さま自身の免疫細胞ががん細胞を攻撃できるようにする治療法です。
胃がんにおいても、新たな治療選択肢として注目されています。
主な薬剤として以下が挙げられます。
- ニボルマブ(オプジーボ)
T細胞に存在するPD-1を阻害し、免疫反応を活性化。
- ペムブロリズマブ(キイトルーダ)
がん細胞が発現するPD-L1を阻害し、がん細胞に対する免疫攻撃を促進。
免疫チェックポイント阻害薬は、進行胃がんや再発胃がんの治療に多く適用され、化学療法と併用することで効果が向上する場合があります。
ただし、効果には個人差があり、全ての患者さまに有効というわけではありません。
副作用として、免疫過剰反応による自己免疫疾患(例:皮膚炎、肝炎、大腸炎など)が発生する可能性があるため、治療中は専門医による慎重な管理が必要です。
胃がんにおける抗がん剤治療の効果
抗がん剤は、胃がん治療においてがんの進行を抑え、腫瘍を縮小させることで治療効果を高める重要な役割を担います。
特に、手術が難しい進行がんや再発がんの治療では、抗がん剤が主な選択肢となります。
がんの制御を目指しながら患者さまの生活の質を維持します。
治療の成功率と期待できる効果
胃がんにおける抗がん剤治療の成功率や効果は、がんの進行度や患者さまの全身状態によって異なります。
- 早期胃がん
手術が主な治療法ですが、術後に抗がん剤を併用することで再発リスクを大幅に低減できます。この併用療法により、治療の成功率がさらに向上することが期待されます。
- 進行胃がん・再発胃がん
抗がん剤治療によりがんの進行を遅らせ、腫瘍を縮小させる効果が期待されます。症状の改善や生活の質の向上が見込まれるほか、場合によっては手術が可能になることもあります。
また、化学療法、分子標的薬、免疫療法を組み合わせることで、治療効果を最大化する戦略が一般的に採用されています。
治療によるがんの縮小や進行抑制について
胃がん治療では、抗がん剤やその他の薬物療法を用いて、がんの縮小や進行抑制を目指します。
主な効果 | 特徴 |
がん細胞の増殖抑制 | 抗がん剤は、がん細胞の増殖を抑えることで腫瘍の大きさを減少させる作用を持っています。 |
腫瘍の縮小 | 腫瘍が縮小すれば、手術の可能性を広げる効果が期待されます。 |
進行抑制 | 治療が成功すれば、がんの進行を遅らせることで患者さまの生存期間を延ばすことが可能です。 |
化学療法に分子標的薬や免疫療法を組み合わせることで、治療効果を一層高めることができます。
進行胃がんにおける抗がん剤治療の効果範囲
進行胃がんにおける抗がん剤治療の効果範囲は、がんの広がりや患者さまの状態に応じて異なりますが、主に以下のような効果が期待されます。
- 腫瘍の縮小
抗がん剤による腫瘍の縮小により、手術の適応が広がる場合があります。これにより、根治的治療が可能となるケースもあります。
- 転移の抑制
リンパ節や遠隔臓器への転移が見られる場合でも、がん細胞の増殖を抑制し、がんの進展を遅らせる効果があります。特に肝臓や腹膜への転移に対しては、化学療法と分子標的薬を組み合わせることで、治療効果を高めることが可能とされています。
- 症状の緩和
がんの進行による痛みや不快感を軽減し、患者さまの生活の質の向上に寄与します。
抗がん剤治療の副作用
抗がん剤治療は、がん細胞の増殖を抑える効果的な方法ですが、正常な細胞にも影響を及ぼすため、副作用が生じることがあります。
副作用の程度や種類は、治療薬の種類、患者さまの体質、治療計画によって異なり、軽度から重度までさまざまです。
ここでは、抗がん剤治療による主な副作用とその症状について詳しく説明します。
吐き気、脱毛、倦怠感、白血球減少など
抗がん剤治療では、がん細胞だけでなく正常な細胞にも影響を与えるため、さまざまな副作用が生じます。主な副作用とその対策は以下のとおりです。
- 吐き気・嘔吐
抗がん剤が胃や脳の嘔吐中枢に影響を与えることで発生します。
- 脱毛
毛母細胞が抗がん剤の影響を受けることで発生します。治療終了後、毛は再び生え始めます。
- 倦怠感
体力の低下や抗がん剤の全身的な影響によるものです。
- 白血球減少
骨髄での血液細胞の産生が抑制されるため、免疫力が低下します。感染症にかかりやすくなる可能性があります。
分子標的療法や免疫チェックポイント阻害薬に特有の副作用
分子標的療法や免疫チェックポイント阻害薬は、がん細胞を選択的に攻撃する革新的な治療法ですが、これらの治療には特有の副作用が伴います。
代表的な副作用として以下が挙げられます。
分子標的療法の副作用
- 皮膚症状
EGFR(上皮成長因子受容体)を標的とする薬剤では、顔や体にニキビ様の発疹が現れることがあります。乾燥、かゆみ、爪の炎症が生じる場合もあります。
免疫療チェックポイント阻害薬の副作用
- 免疫系の過剰反応(自己免疫疾患様の症状)
代表例:肺炎、大腸炎、甲状腺機能障害、肝炎など。
抗がん剤治療の副作用対策
ここからは抗がん剤治療による副作用への対策や緩和方法について説明します。
抗がん剤治療や分子標的療法による副作用を適切に管理することは、治療の継続と生活の質の維持に不可欠です。
副作用 | 対策 |
吐き気・嘔吐 | 制吐剤の使用や少量頻回の食事が有効です。 |
脱毛 | 帽子やウィッグの使用などで生活の質を維持します。 |
倦怠感・体力低下 | バランスの良い食事、適度な運動、十分な休息を心がけます。 |
白血球減少(免疫力低下) | 感染予防の徹底や骨髄を刺激する薬剤の投与が行われます。 |
皮膚症状 | 保湿や炎症を抑えるスキンケアが効果的です。 |
胃がんと免疫療法
胃がんの治療法には、ここまで解説してきた通りさまざまな選択肢がありますが、中でも新しい選択肢として注目されているのが、免疫療法の一つである「6種複合免疫療法」です。
この治療法は、患者さま自身の免疫システムを強化し、がん細胞を攻撃する力を引き出すことを目的としています。
6種複合免疫療法では、以下の6種類の免疫細胞を活用し、それぞれが異なる役割を果たしながらがんに立ち向かいます。
- 樹状細胞:がん細胞の情報を免疫システム全体に伝える役割を担います。
- NK細胞:がん細胞を直接攻撃し、迅速に排除します。
- NKT細胞:自然免疫と獲得免疫をつなぐ重要な役割を持っています。
- キラーT細胞:標的となるがん細胞を精密に攻撃します。
- ヘルパーT細胞:他の免疫細胞を活性化し、免疫応答を強化します。
- ガンマデルタT細胞:幅広いがん細胞を認識し、攻撃します。
これらの免疫細胞が協力して働くことで、がん細胞に対する相乗効果が期待されます。
以下、さらに詳しく6種複合免疫療法の解説を続けます。
副作用が少ない6種複合免疫療法
「6種複合免疫療法」の特徴を3つ紹介します。
①がん3大療法との併用が可能で、ほぼ全てのがんに対応する
がん3大療法(外科手術/化学療法/放射線治療)との併用が可能で、一部(T細胞・NK細胞・NKT細胞型白血病/T細胞・NK細胞・NKT細胞型悪性リンパ腫)を除く、ほぼ全てのがんに対応します。
また、手術後に残ったがん細胞にも対応し、がん細胞増殖の抑制、再発・転移の予防にも効果的です。
②副作用が少ないため、体への負担も小さい治療法である
患者さまご自身の免疫細胞を使用するため、抗がん剤のような強い副作用がほとんどありません。
そのため、他のがん治療で治療継続は困難と判断された場合でも、6種複合免疫療法なら治療を継続できる可能性があります。
また、費用は治療ごとでのお支払いのため、医療費を一度にまとめて支払う必要もありません。
③入院が必要ないため、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができる
6種複合免疫療法は、採血によって取り出した免疫細胞を培養し、活性化させた後点滴で体内に戻すという治療法です。方法は、採血と点滴だけの通院治療です。
そのため、入院の必要がなく、患者さまの生活のリズムを変えることなく治療を行うことができます。
6種複合免疫療法の治療効果
以下は、6回(1クール)の治療を終えた患者さまの治療効果を紹介します。
A判定〜C判定の約79%の方は腫瘍の進行が抑制されたと評価し、さらにA判定〜B判定の約26%の方は腫瘍の減少が認められた状態となりました。
また、6種複合免疫療法の大きな特徴として、さまざまな部位のがんに対応できるという点があります。
以下、6種複合免疫療法で過去に治療したがんの一例です。ほぼ全てのがん種に対応しているため、以下に記載のないがん種や希少がんでも、治療可能です。
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