がん免疫療法コラム
がんの診断後、不安定な時の過ごし方と周囲(家族など)が本人に必要なサポートの例
【無理をする必要はありません。今の感情を思いっきり吐き出して良いのです】
がんと診断された直後は頭の中が真っ白になり、混乱、怒り、死の恐怖、「周りに迷惑をかけるのではないか?」と思う罪悪感、経済的な不安など数多くの不安を感じるかと思います。
診断に関してですが「私がもっと気を付けていれば」と自分を責めてしまう人も居るかもしれません。がんは数多くの種類があり、予期せぬがんも大いにありますので自分を責める必要はありません。
始めは、怒り、悲しみ、気分の落ち込みなど精神的に不安定になりますが、これらは決しておかしい事ではありません。また、本人に限らず、家族なども同じ気持ちです。悲しい時は思いっきり泣き、怒りたい時は思いっきり怒って良いのです。何もなかったかのように無理をするとうつや適応障害などの発症の可能性があります。
【本人が非常に不安定の時どうしたら良い?その声掛けの例】
大切なポイント→相手が安心出来る声掛けです。
1.本人が誰とも話そうともしない。顔を向けようともしない。
〇家族などが声を掛ける場合〇
〇本人から話す場合〇
「今は気持ち整理がつかなくて、話す気分ではないんだ。しばらく考えさせて欲しい。落ち着いたら話すから。」などがあります。
気分によっては誰とも話したくない、1人にして欲しい時があります。その中で無理に話そうとすると負担が掛かる事があります。
2.本人に近より難い時
〇家族などが話す場合〇
「今少し話してもいい?」と尋ねたり、話す前に一呼吸置く、表情を見て「大丈夫かなぁ?」など確認する方法があります。ドアの場合は入る前にノックをしましょう。
3.心配事
〇家族などが話す場合〇
生活面などの場合「今はそんな事考えてなくて良い。じゃないときついよ、それから治療や必要な事など一緒に考えていこう。」などがあります。只でさえ精一杯なため必要以上の負荷を掛けないようにしましょう。
【安心出来る様な声掛けの例】
1.本人の希望を尊重しましょう。
「~がしたい、~は嫌だ」と話した場合は何かしらの理由があります。出来る限り尊重しましょう。
2.ちょっとした気配りで安心に繋がります。
「今は辛い時期だから他の人に知られたくないと思う。だからがんと伏せた上で、しばらくは会う事は出来ない。と上手く伝えるけどどうする?」など話すと「私の事考えてくれている」と安心に繋がります。
3.褒める言葉
「今日も1日頑張ったね、お疲れ様」などは応援してもらっている様に感じます。
【伝えるのは言葉が全てではない】
言葉が全てではありません。話しづらい時はメール、手紙、親しい人から代わりに伝えもらう方法もあります。
【急ぐ必要はありません。自分のペースで大丈夫です】
只でさえ辛い時です。あれこれ考えるとその事で疲れてしまいます。本人、家族なども含め、少しずつ計画を立てましょう。
【無理に考える必要はありません】
例えば本人が苦しんでいた時、「何とか助けたいけど分からない?」と悩む事もあるかと思いますが、何も言わずに側に寄り添うだけでも支えになります。
まとめ
がんと診断された後は非常に不安定になりやすく、本人、家族なども、とても辛い時期です。温かい声掛けや環境により少しでも過ごしやすさにつながります。今回お話した内容は例の1つであり、個人差はあります。無理のない範囲で行っていきましょう。
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